Vitelene®(バイタレン)
Vitamin E 安定型ハイクロスリンクポリエチレン
Vitelene®(バイタレン)は、GUR1020に抗酸化剤としてビタミンEを添加 し、高架橋処理を施したビタミンE添加型高架橋ポリエチレン(PE)です。 バイタレンは、ビタミンEをGUR1020の粉体に混合させ、コンプレッ ションモールディングにより成形したPEに対して、フリーラジカルの発生が少ない電子線により高架橋処理を行います。 高架橋処理を施したPEはライナー形状に機械的に成形され、EO滅菌されます。 バイタレンの製造過程では、フリーラジカルの再結合を促すためのリメ ルト処理を行わないため、この処理で生じるといわれる、PEの機械的安定性への影響が抑えられます。 バイタレンはPEの臨床成績に大きな影響与える抗酸化性と耐摩耗性に関して、長期的な安定が期待できる第二世代の高架橋PEとして開発・導入されました。
抗酸化性の向上バイタレンは、GUR1020の粉体にビタミンEを均一に混合させることで、PEの深層においても、フリーラジカルの捕捉を可能としています。 さらに、ビタミンEの添加効果によって高架橋処理後の熱処理を必要とせずに、長期的な抗酸化性の維持が期待できます。
耐摩耗性の向上
in vitroのバイタレンに36mm径のセラミックヘッドと組み合わせた摩耗試験においても、骨溶解を起こす可能性があると言われている摩耗量の1/3に低減されています。
機械的強度の維持
第一世代の高架橋PEの製造工程で行われていた高架橋処理やリメルト処理は、PEの機械的強度に影響を及ぼすといわれています。 バイタレンは、ビタミンEの働きにより高架橋処理後のリメルト処理を必要としません。 バイタレンのin vitroにおける強度試験では、加速劣化処理後も初期と同等の強度が維持されています。
上記の特徴により、長期的な安定が期待できる第二世代の高架橋PEとして開発・導入されました。